矯正治療について

矯正治療とは、歯並びや噛み合わせなどの口腔内の問題を解消するための治療方法です。主に歯列矯正装置(ブラケットやマウスピースなど)を使い、歯を移動させて理想的な位置に整えます。美しい笑顔や正しい噛み合わせを実現し、口腔の健康を維持することが目的です。

矯正治療は見た目を美しくすることにのみ注目されがちですが、正しい咬み合わせを獲得することで、咀嚼が効率的に行えるようになります。それは年齢を重ねても、ご自身の歯で食事をするための重要な鍵になります。

歯並びと口元を美しくしつつ、きちんとした咬み合わせに整えることが矯正治療が当院の目標です。矯正治療に年齢制限はありませんので、少しでも歯並びや咬み合わせに気になることがございましたら、いつでもご相談ください。

 

過蓋咬合 開咬 受け口(下顎前突)
「ディープバイト」とも呼ばれています。奥歯を噛んだ際に、咬み合わせが深すぎて下の前歯が隠れている状態です。下の前歯で上の顎を傷つけたり、顎関節に影響を与えることもあります。 「オープンバイト」とも呼ばれています。歯を咬み合わせた時にお口の真ん中が開いている(上下に隙間ができている)状態です。歯の問題だけでなく、舌やお口周りの筋肉の問題の場合もあります。 下の歯が上の歯よりも前に被さっている状態です。歯の問題だけではなく、骨格も関係してくることがあり、普通の矯正治療では改善しないケースもあります。

 

 矯正歯科はいつ始めるの?

矯正治療は子どものころに行うことと、大人になってから行うこととは目的が異なります。子どもの時にしかできないこともありまし、性別で始める時期も違ったりします。

歯の状態や成長発育状態に応じてその時に必要な治療を行いますので、もし自分の歯並びやお子様の歯並びの状態が気になったら、まずはご相談されることをお勧めします。

 

 

矯正治療の一般的通院回数に関して

矯正治療は始める時期や患者様の歯の状態によって異なりますが、治療完了までに小児の矯正治療であれば1期治療に約2年、2期治療に約2年、成人の矯正治療であれば2~3年と長い期間がかかります。矯正装置を装着している間は装置の調整などを行う必要があるため、装置装着後は基本的に1か月に1回の通院が必要になりますが、使用する装置によっては来院間隔をあけることもあります。

また、矯正治療が完了した後は「後戻り(あともどり)」を防止する保定装置を装着します。矯正装置を撤去した直後は歯の移動が完了した状態ではありますが、まだ歯が骨の中で安定していないため、歯が元の位置に戻ろうとする「後戻り」が引き起こされる可能性が非常に高い状態となっています。そのため、保定装置をしっかり使っていただくことが重要です。装置除去後1年は3ヶ月に1回程度の保定観察の通院が必要であり、歯の安定が確認できれば6ヶ月~1年に1回程度の来院間隔となります。

保定装置になった後も定期的な噛み合わせの確認や管理を行なうことで患者様の歯の健康を保つためにサポートを行なっていきます。

 

矯正治療の一般的なリスクや副作用について

  • 最初は矯正装置による不快感、痛み等があります。数日間〜1,2週間で慣れることが多いです。
  • 歯の動き方には個人差があります。そのため、予想された治療期間が延長する可能性があります。
  • 装置の使用状況、顎間ゴムの使用状況、定期的な通院等、矯正治療には患者様の協力が非常に重要であり、それらが治療結果や治療期間に影響します。
  • 治療中は、装置は付いているため歯が磨きにくくなります。虫歯や歯周病のリスクが高まりますので、丁寧に磨いたり、定期的なメインテナンスを受けたりすることが重要です。
  • 歯を動かすことにより歯根が吸収して短くなることがあります。また、歯ぐきがやせて下がることがあります。
  • ごくまれに歯が骨と癒着していて歯が動かないことがあります
  • ごくまれに歯を動かすことで神経が障害を受けて壊死することがあります。
  • 治療途中に金属等のアレルギー症状が出ることがあります。
  • 治療中に「顎関節で音が鳴る、顎が痛い、口が開けにくい」等の顎関節症状が出ることがあります。
  • 様々な問題により、当初予定した治療計画を変更する可能性があります。
  • 歯の形を修正したり、噛み合わせの微調整を行ったりする可能性があります。
  • 矯正装置を誤飲する可能性があります。
  • 装置を外す時に、エナメル質に微小な亀裂が入る可能性や、被せ物(補綴物)の一部が破損する可能性があります。
  • 装置が外れた後、保定装置を指示通り使用しないと後戻りが生じる可能性が高くなります。
  • 装置が外れた後、現在の噛み合わせに合った状態の被せ物(補綴物)や虫歯の治療(修復物)をやり直す可能性があります。
  • 顎の成長発育により噛み合わせや歯並びが変化する可能性があります。
  • 治療後に親知らずが生えて、凸凹が生じる可能性があります。加齢や歯周病等により歯を支えている骨が痩せると噛み合わせや歯並びが変化することがあります。その場合、再治療等が必要になることがあります。
  • 矯正歯科治療は、一度始めると元の状態に戻すことは難しくなります。

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